コンセントが原因で火災が起こるという事実はあまり多く知られていません。
しかし、火災の原因として電気配線類が取り上げられることを考えると、いつか自分の身に起きてもおかしくないのです。
では、一体どうして「コンセント」が火災の原因になってしまうのでしょうか?
今回は、火災の原因ともなるコンセントから火花が出る6つの原因とその対策を紹介します。
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コンセントから火花が出る6つの原因
まずはじめに、用語を紹介します。
◆ プラグ :電化製品にあるコードの先端のこと
◆ コンセント :プラグを差し込む穴のこと
それでは、コンセントから火花が出る6つの原因を紹介します。
「埃」が原因となっているものが2つ、「電流・電圧」が原因となっているものが4つあります。
これらの原因について詳しく見ていきましょう。
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「埃が原因」の場合
「埃が原因」で火花が出る場合、火花の出方として次の2つのパターンがあります。
1.プラグを差し込んだ時に火花が出るパターン
2.何もしていないのに火花が出る「トラッキング」というパターン
これらのパターンについて説明します。
プラグを差し込んだ時に火花が出るパターン
普段、使い慣れたコンセント。
いつも通り使ったのに火花が散った!なんて経験はありませんか?
原因
その原因は、多くの場合、気が付かないうちにコンセントやプラグに埃などのゴミが付着している時に起こります。
例えば、女性の場合であればコンセントにプラグを挿し込もうと顔を近づけた際に長い髪の数本が一緒に穴に入ってしまい、そこに電気が流れた場合、いわゆるショートを引き起こしてしまいます。
その結果、当然火花は飛び散り、多くの場合コンセント周辺は黒焦げ、プラグの絶縁部なども大きく損傷します。
このように髪に限らず、小さなホコリなどの異物が原因でコンセントから火花が出てしまうことがありますので、使い慣れているものでもプラグを差す時には注意が必要です。
対策
コンセントへの挿し込み動作は普段慣れているだけに、無意識にやってしまいますが、毎回意識を向けて、ゴミが付着していないか確認しましょう。
掃除の際には、コンセントの穴の中も掃除機をかけ、埃を溜めないようにしましょう。
また、普段使わないコンセントに埃がたまらないように蓋をする次のような商品もありますので活用してください。
ホコリ・湿気によるコンセント火災を防ぐ! セーフティプラグコンビ 10個入り
このような対策グッズを活用し、コンセント火災を防ぎましょう。
何もしていないのに火花が出る「トラッキング」というパターン
大火災を引き起こす結果にも繋がる「トラッキング現象」。
これはいつも挿し込んだままのコンセントから、知らないうちに発火するという恐ろしいものです。
その怖さと原因を認識して、きちんと対処しましょう。
原因
まず、「トラッキング現象」は先ほど同様、埃が原因で起こることを覚えておきましょう。
コンセントに埃がたまることは誰でも想像がつきますが、その埃が湿気により「水分」を含むようになってきます。
水分を含んだ埃に電気が流れた場合、そこに熱が発生し、それが発火温度を超えた時に火花が発生します。
何が怖いかというと、ずっと挿し込んだままのコンセントは「いつ発火するかわからない」ということです。
もしかしたら、自分が仕事に出かけている時かもしれないし、はたまた旅行に出かけている時かもしれません。
そうなった場合、家の全焼・近隣への火災拡大の可能性すら出てきます。
対策
トラッキング防止の対策として、次のようなグッズを活用する方法もあります。
既存のプラグをそのまま活用できるので、おススメです。
トラッキング火災も原因は埃であるため、コンセントをこまめに掃除することが大切です。
特に、冷蔵庫やテレビなど、掃除をあまりしないような場所のコンセントは埃が溜まりやすいので気を付けましょう。
「電流・電圧が原因」の場合
「電流・電圧が原因」で火花が出る場合、次の4つの発火原因があります。
1.タコ足配線をしている
2.高電圧がかかった
3.プラグをゆっくり差し込んでいる
4.電源をオフにしないままプラグを抜いた
これらの発火原因について説明します。
タコ足配線をしている
パソコンなど多くの機器を同時に必要とする場合、一つのコンセント・プラグにタコ足を使って、多くのコンセントを挿し込んでいないでしょうか?
一度に大量の電気を使うと火花が散りますので、なるべくタコ足配線は止めましょう。
高電圧がかかった
コンセントを差し込む時には、継続して使っている時の何倍もの電流が流れます。
プラグをコンセントに差し込む時は、埃などの異物の付着も含めて、火花がもっとも出やすい危険なタイミングです。
あまり知られていない事実として、家庭用のコンセントからの供給電圧は常に一定ではなく変化し続けているので、たまたま電圧が高い時にプラグの差し込みを行った際に火花が出ることもあります。
コンセントをゆっくり挿し込んでいるから
少しテクニックのようなものになりますが、コンセントにプラグを差す際には、ゆっくり差すのではなく、スムーズに差すようにすれば火花は出にくくなります。
ゆっくり差すことで、コンセントとプラグの空間部分に火花が飛びます。
早すぎてもいけませんが、極力スムーズな差し込みを行いましょう。
電源をオフにしないままプラグを抜いた
コンセントにプラグを抜き差しする時は、必ず電化製品の電源をオフにしてからしましょう。
めんどくさいからと言って、機器の電源をオンにしたままプラグの抜き差しをすると、電流が一気に流れるため、火花が出る原因となります。
また、電化製品にも負荷がかかるため、故障の原因にもなります。
家の中で最も危険な場所は?
自宅で火災が起きないようにするために、どういう場所でトラッキング現象が起きやすいのか確認しておきましょう。
これらはどうしてもホコリが溜まりやすく、埃が水分を含みやすい場所になってきます。
特に死角にあるコンセントは、掃除がしにくいため、何十年も掃除していないケースが多くあります。
自分で掃除する日をきちんと管理して、トラッキング火災を予防しましょう。
コンセント部分が焦げてしまった時の対処
万が一、ここまで書いてきた内容が実際に起こり、コンセントなどが焦げてしまった場合は、見た目が大丈夫そうでもすぐに電気工事の会社に連絡を入れましょう。
焦げてしまったコンセントは非常に危険です。
自分で修理せずに、業者に取り換えてもらいましょう。
まとめ
コンセントは普段、使い慣れているものだからこそ、丁寧に扱い、掃除などのメンテナンスが必要です。
今は何もないかもしれませんが、火災が起きてからでは遅いのです。
「どうしてコンセントから火花が出るのか」をしっかり理解して、対策を始めましょう。
小さなアクションが事故を防ぎますので、ぜひコンセントの取り扱いには十分に気を付けてください。
トラッキングが起きやすい3つの場所
◆ タンスの裏などの死角にあるコンセント
◆ 水回り、台所、水槽などの「水」に密接なコンセント
◆ 挿しっぱなし気味の三大家電(テレビ・冷蔵庫・洗濯機)