上司として的確に指示を出しているつもりなのに、言うことを聞かない部下達。
誰しもそのようなことで悩んだことが一度ならずあるのではないでしょうか。
そこで今回、部下に悩む上司に向けて、言うことを聞かない部下への4つの対処法を紹介します。
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言うことを聞かない部下への4つの対処法
部下が自分に対して反抗しているとか、やる気がない、今時の若いやつは!と憤るのは簡単です。
でも、それでは問題は解決せず、お互いが不幸になります。
いくら怒っても責めても、部下は言うことを聞くようにはなりません。
どんなにあなたの言っていることが正しくても、頭ごなしに怒るだけでは部下は動きません。
正論だけで人の心は動かせないのです。
もしかしたら…問題は言うことを聞かない部下にあるのではなく、言うことを聞かせようとしている自分にある可能性もあります。
ここは冷静になって状況を見直し、お互いにとってどうすることがベストなのかを考えた方が建設的でしょう。
相手を変える前に自分を変える
上司と部下の関係のみならず、友人関係や親子関係でも同じことなのですが、人を変えることは出来ないということを覚えておいて欲しいと思います。
たとえ自分の言っていることが正しくても、それを押し付けるだけでは相手の考え方を変えることは出来ないのです。
ではどうしたら良いのか?ここは自分を変えるしかありません。
あなたにとっての正論は相手にとっての正論でないことを認識し、部下と同じ目線に立って、相手を理解することから始めてみましょう。
・自分の伝え方に問題はなかったか
・部下はどんなことに不満を持っているのか
などを一度しっかり振り返って考えてみることが必要です。
「心のコップ」の向きを考える
部下があなたに反抗的な感情をもっている場合、その部下にはどのような理屈も通じません。
むしろ、部下はあなたの話を理解しようとしているのではなく、最初から否定しようという態度で聞いているのかもしれませんね。
そんな時はまず、部下の心のコップを上向きにすることから始めましょう。
コップは上を向いて初めて、水が中に入ります。
部下の心のコップが下を向いていては、あなたがどのような理屈を話しても、あなたの言葉はこぼれていくだけです。
まず、コップを上に向くように部下に接する。
言葉の水はその後です。
盗人にも五分の理を認める
これは、D・カーネギーの著「人を動かす」にある言葉です。
たとえ盗人であっても、盗む理由というものがあります。
盗む行為は許されるものではありませんが、そこで全てを否定するのではなく、盗まざるを得なかった理由を一部は認めてあげることも大切です。
言うことを聞かない部下にも、聞かないだけの理由があるのでしょう。
「確かに、〇〇という部分は分かる」と、大きな心で一部は認めてあげましょう。
指示の「意味や価値」を分かりやすく伝える
言うことを聞かない部下は、あなたの指示に納得していないのでしょう。
ならば、その指示は部下にとってどんな意味があり、どんな価値があるのか、噛み砕いて分かりやすく説明しましょう。
案外、意味や価値を勘違いしていることもあります。
誤解を解くためには、話し合うしかありません。
こんな時こそ、批判者ではなく、模範者でありたいですね。
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あなたの伝え方、接し方で部下は変わる
指導する立場の人間に必要なのは広い心と広い視野。
「こいつはできない」と烙印を押して済ませるのではなく、部下のいいところを引き出し、一人一人の能力を生かせるような仕事の与え方をしましょう。
組織をうまく動かしてこそ、あなたの評価も上がります。
大事なのは感謝の気持ち
仕事はやって当たり前。
それはそうです。
お給料をもらっているのですから。
しかし、「やって当たり前でしょ」という態度で命令されて嬉しい人はいません。
やって当然のことであっても、部下に対して「ありがとう」という気持ちを持って接しているでしょうか。
自分一人では仕事は回りません。
上司として的確な指示を出すことはもちろん大切ですが、それを実行してくれる部下がいてこそ仕事がうまく回るのです。
変にへりくだったり部下の顔色を伺う必要はありませんが、上から目線でものを言うのではなく、コミュニケーションをしっかり取ろうという意識を持って話すことが大切です。
そして、やってくれたことに対しては、たとえ小さなことであっても「ありがとう」ということ。
これが部下との距離を縮めます。
フォローが大事
誰でも注意されればへこみます。
子供みたいにすぐに気持ちの切り替えなんて出来ないのです。
いくらあなたの言っていることが正しかったとしても、です。
部下だって、言われたことがごもっともなことは分かっているのです。
それでも、それを受け入れるためには時間がかかります。
プライドの高い人ほど苦しい作業です。
それを理解した上で、しっかりフォローしてください。
あなたのことは信頼している、という気持ちを伝えてください。
なぜ部下は言うことを聞かないのだろうか
どうして言った通りのことが出来ないのだろう。
なぜ指示に従わないのだろう。
腹が立って仕方がないということもあるでしょう。
でも、言うことを聞かないのは部下が悪いと決めつける前に、なぜ言うことを聞かないのか、ということを考えてみませんか。
納得のいかないことはできない
今は上司の立場でも、かつては皆さんも新人だった時代、部下だった時代がありますね。
今でも自分の上にはエラい人が何人もいることでしょう。
仕事を指示された時、「え、そんな無駄なこと、なんでするの?」とか「え、それ今やる意味あるの?」など、仕事に対して疑問を持ったことがあるはずです。
仕事に対して意欲的であるほど、筋が通らないと思う指示には疑問を持ったはず。
でも、それをストレートに上司に伝えられる部下は少ないのです。
日本では面従腹背、とりあえず「はい」と言っておけ、という文化がありますから、必ずしも納得がいかなくても「はい」と返事はするのです。
しかし納得のいかない気持ちは仕事に出てしまいます。
「その指示には従えない」という気持ちが行動に現れるのです。
それが「言うことを聞かない」「指示した最低限のことしかしない」という評価になってしまうことがあります。
まとめ
職場の人間関係のトラブルの大元は、ほとんどがコミュニケーション不足です。
コミュニケーションは双方の努力によって成り立つもの。
本当にどうしようもない人材もいますし、部下が悪い場合もあるでしょう。
でも、それを嘆いても仕事は進みません。
今ある問題をどう解決すればいいのかというところに集中し、相手を理解しようとすることで道は開けてくるでしょう。
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