初めて女性部下を持つと、何だかこれまでとは勝手が違うと戸惑う上司も少なくありません。
男性部下と同じように接していたら、部下がこちらの思う通りに動いてくれない、ということもあります。
そもそも男性と女性は違う生き物ですから、男性部下と同じような接し方ではうまくいかないものです。
そこで今回、女性部下の接し方について、10年間女性だけのお店で男性店長やった私の経験をもとに紹介します。
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女性部下の接し方、7つのポイント
女性と男性では脳の構造からして違います。
ですから、接し方も男性部下とは変えていかなくてはいけません。
ここでは、女性部下の接し方について、7つのポイントを紹介します。
過去の実績は無用
男性はお酒を飲んだりすると、自分が過去に手がけた大きなプロジェクトだったり、大変な時期を乗り越えてきた話だったり、「過去の実績」を話したがる傾向があります。
しかし女性はそのようなことにあまり興味はありません。
今目の前にいるあなたがどういう人なのかということを考えています。
正直、肩書きもどうでも良くて、この人はどんな人?信頼できる人?尊敬できる人?というところしか見ていないので、あなたの過去の話は無用です。
「自分が若い頃は…」なんて言った瞬間に心が離れていきます。
女性は話を聞いて欲しい生き物
男性部下が仕事の相談をしてきたら、「こうしてみたら?」と、当然あなたは役に立つアドバイスを与えるでしょう。
しかし女性の場合は違います。
女性は答えを求めていません。
女性が自分から相談してくる時は、たいていすでに自分の中で答えが出ています。
ただ背中を押して欲しかったり、話を聞いて欲しい。
それだけを求めていることが多いので、話を最後まで真摯に聞かずに「それはこうして…」などとアドバイスを始めるのは逆効果です。
女性部下が相談してきたら、とにかく話を聞きましょう。
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ポイントを外さずに褒める
女性は褒めてもらって伸びるタイプの人が多いものです。
男性は特にそのようなことは気にしない人が多いですが、女性は違います。
簡単な仕事であっても、やってくれたことに対して感謝と「褒める」ことが大事です。
しかし、ここで大事なことは適当に褒めてはいけない、ということ。
少々面倒だと思いますが、どこがどう良かったのか、相手に伝わるように褒めることが必要です。
そうでないと、誰にでも同じことを言ってる、適当に褒めていると、褒めた行為自体が逆効果になってしまう可能性があるからです。
また、褒められたことでプレッシャーを感じてしまう女性もいます。
かといって褒めないと、「何がいけなかったんだろうか」と一人悩んでしまう女性が多いので、「ポイントを外さずに褒める」ということが重要です。
理念、ビジョンを示す
女性は「共感」の生き物です。
男性よりも感情が豊かな分、理屈だけでは仕事にやりがいを見い出しにくい面があります。
こういう方針でやっていきたい
チームの目的
など、女性が共感できるようなチーム共通のビジョンや理念を示すことです。
コミュニケーションを大事にする
仕事は結果ありきですし、頑張るのは当たり前。
しかし、それだけでは女性部下の良いところを引き出せません。
何気ない会話でもいいですし、ちょっとしたことに「ありがとう」という声かけ。
日頃のコミュニケーションが信頼関係を深めていきます。
コミュニケーションは深くするというよりも回数を増やすことを心がけた方がいいかもしれません。
「君の仕事ぶりはちゃんと見ているよ」というメッセージが相手に伝わればいいのです。
一人を特別扱いしない
女性は誰か一人が褒められる、ということを嫌います。
どんなに優秀な女性部下がいたとしても、その人だけを褒めるようなことをすれば嫉妬心が募るだけで、結果としてチームワークに乱れが生じます。
女性は誰かと比較されることをとても嫌いますから、誰か一人が褒められるのも気に入らないし、その人と比較されるなんてことはもってのほかです。
誰に対しても同じ態度で平等に接すること。
これがとても大事です。
人前で叱らない
男性でも人前で叱られるのは面白くないものですが、繊細な女性は特に精神的なダメージが大きいものです。
決して人前で精神的に追いつめるようなことをしてはいけません。
男性からしたらたいしたことない叱責であっても深刻に捉えてしまう女性が多いので、注意をする時は個別に、冷静に話をする方がいいでしょう。
かといって、女性と二人で密室で話をするようなことは避けてください。
周りに人はいても、叱っている内容が聞こえない、というくらいの距離感が理想です。
女性のやる気を引き出すコツ
男性と違って、いきなり大きな仕事を一人で任されてしまうと、不安になって尻込みしてしまう女性も多いものです。
しかし、褒められたり認められたりすることで段々やる気が出て、自信もついていくのです。
小さな成功体験を積み重ねる
最初は小さなことでかまいません。
任せた仕事が順調に出来たら、そこから小さくステップアップし、徐々に仕事を大きくしていきましょう。
男性のように、いきなりホームランを打とうとする女性はあまりいません。
小さなヒットでいいから確実にできることを積み重ねて、自信をつけていくことが大切です。
女性部下全員に話しているつもりで
女性部下一人に話をしたら、その人の仲間すべてに伝わる。
そのくらいの気持ちで話をしましょう。
男性は上司から言われたことを逐一同僚に報告はしないでしょう。
しかし、女性の場合は席に戻ったとたんに「ねえ、何を話されてたの?」「こんなことで注意されて~」などと会話が始まります。
そうすると、注意をされていない女性部下まで自分が注意されたような気分になって、やる気を失ってしまうことも。
ですから、一人に話す時でも、その後ろにいるであろうすべての女性社員に向かって話しているつもりで、真摯に言葉を選んで話した方が良いでしょう。
「私は君のこんなところを評価している、だからこの点を頑張ったらもっと良くなる」というような、前向きな話をすると、その後ろにいる女性部下全員のやる気も引き出せるでしょう。
女性部下が泣いてしまったら
男性は女性の涙に弱いものですが、職場で泣かれることほど困ることはないでしょう。
もしも話している時に女性部下が泣いてしまったら、気持ちが落ち着くまで待つことです。
決してあれこれ取り繕うようなことを言ったり、ましてや「なんで泣くんだ!」などと怒るのはもってのほかです。
女性は感情が豊かであるがゆえに、自分が意図したわけではないのに涙が出てきてしまうことがあります。
泣こうと思って泣いているわけではないので、本人にもどうしようもないことである場合が多くあります。
そんなときはとにかく忍耐。
気持ちが落ち着くのを待ってから話を再開しましょう。
女性部下の接し方・まとめ
女性部下を持ったことがないと、最初は「なんて面倒なんだ…」と思うかもしれません。
しかし、そんなことで嘆いていても仕事は進みません。
女性はやる気さえ引き出せたら、男性以上に団結して大きなことを成し遂げるパワーがありますし、思考が柔軟です。
女性ならではの観点で有益な提案をしてくれることもありますから、女性の良さを120%引き出せるようなマネジメントを心がけたいですね。
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