現在、浄水器は日本全国で40%も普及していると言われています。
この浄水器には、買い取り式や、レンタル式など、いろいろなタイプがあります。
しかし、どの浄水器も共通しているのは、「カートリッジを交換しないといけない」ということです。
でも、浄水器を使っている人の中には、「買ってから1度も交換していない」という人もいます。
このカートリッジ、本当に交換しないといけないものなんでしょうか?
今回、某有名お掃除会社で長年、浄水器に関わってきた私がプロ目線で、浄水器のカートリッジ交換の必要性について紹介します。
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どうしてカートリッジ交換が必要なの?
カートリッジの交換って、本当に面倒ですよね!
できれば、交換せずに、ずっと使っていたいものです。
でも、このカートリッジは絶対に交換しないといけないものです。
カートリッジを交換する理由は、次のとおりです。
1.浄水器の除去能力を一定に保つため
2.浄水器を衛生的に使うため
浄水器の除去能力を一定に保つため
浄水器は、水道水を通水すればするほど、その除去能力は落ちていきます。
買ったばかりのころ、塩素除去率が90%ある浄水器でも、通水量が増えるに従って、除去率はどんどん落ちていき、最終的には除去しなくなってしまいます。
これは、カートリッジ内の活性炭や、中空糸膜フィルターといった「ろ材」が、目詰まりをするからです。
目詰まりした「ろ材」では、浄水器本来の機能を果たせなくなります。
浄水器を衛生的に使うため
カートリッジの中は雑菌が繁殖するための条件、「水分」「養分」「温度」が整っています。
水分
カートリッジ内には塩素が除去された後の、雑菌が好む水分が豊富にあります。
この水分は塩素が除去されてしまっている、というところがポイントです。
このため、雑菌も繁殖しやすくなっています。
養分
浄水器の吐出口(浄水が出るところ)を見てみると、けっこう汚れています。
これは、シンクからの水の跳ね返りや、洗い物をした時のしぶきが付くためです。
この汚れが、雑菌にとっての養分となります。
温度
浄水器のほとんどは室内に付けられているため、いつも常温であり、雑菌が繁殖しやすい温度になっています。
これらの条件が揃っていることもあり、雑菌の繁殖という可能性が出てきます。
そのため、カートリッジは定期的に交換する必要があります。
カートリッジはどれくらいの期間で交換する?
10年間交換不要!というカートリッジも見たことがありますが、本当にそれで大丈夫でしょうか。
口の中に入るものだからこそ、家族が安心して飲める交換期間を把握しましょう。
1.カートリッジに記載の交換時期の目安について
2.カートリッジは1~3ヶ月に1回の交換が理想
3.浄水器の処理能力の範囲内で使う
カートリッジに記載の交換期間の目安について
各メーカーのカートリッジに設定されている「交換時期の目安」は、あくまでも目安です。
この期間は、消費者庁が設定した各物質の「除去率80%」を、そのカートリッジが維持できる「除去能力の期間」です。
決して、衛生的に使える期間を指している訳ではありません。
衛生的に使える期間は、浄水器の設置環境に左右されるため、メーカーでは表記できないんです。
カートリッジは1~3ヶ月に1回の交換が理想
平均的な一般家庭の台所で、水質、水圧もすべて平均とした場合、衛生的な面からカートリッジの交換時期の目安を考えると、次のようになります。
蛇口の吐出口に取り付けるタイプの浄水器の場合は、1~3ヶ月に1回の交換が理想と言えます。
毎月1回の交換が衛生的な面から考えて1番理想的ですが、3ヶ月でも問題ありません。
プロとしての現場経験からですが、3ヶ月以上、カートリッジを交換しない場合、浄水器本体に黒カビが発生していることが多いです。
毎月交換する浄水器で、黒カビは見たことがありません。
また、シンク下の配管に直結させるビルトインタイプは、カートリッジが外気に触れないため、交換時期は3ヶ月以上でもかまいません。
浄水器の処理能力の範囲内で使う
浄水器のカートリッジには、それぞれ処理能力が設定されています。
パッケージを見てみると「総ろ過水量900ℓ」などと表示されています。
これは消費者庁の指示で、浄水器には必ず表示があるはずです。
必ず、この範囲の中で使うようにしましょう。
たとえば、総ろ過水量900ℓを1ヵ月間、毎日使うとすると、900ℓを30日で割った、1日あたり30ℓが処理能力の範囲となります。
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浄水器を安全に、効率よく使う方法
浄水器は、カートリッジを交換するだけでは不十分です。
浄水器を、より安全に使うためのポイントを紹介します。
浄水器を安全に使う3つのポイント
1.本体やホースは、1年に1回は交換する
2.熱湯は通さない(中空糸は除く)
3.浄水器は、しばらく通水した後の浄水を使う
本体やホースは、1年に1回は交換する
意外と見落としがちなのが、浄水器の本体や、ホースの交換です。
塩素を含んだ水を通水しているので、カートリッジの交換と異なり、1年に1回の交換で充分です。
1年間以上、本体やホースを交換しないでおくと、その中に藻が生えたりします。
熱湯は通さない
これも説明書に記載があるはずです。
最近では、40度までの温水なら大丈夫なものもあるため、説明書を見てみましょう。
温水を使えない浄水器で温水を使うと、活性炭などに吸着されていた塩素などの物質が、水に溶けて浄水と一緒に流れ出てきます。
浄水器は、しばらく通水した後の浄水を使う
先ほど説明したように、カートリッジ内は、塩素を含まない水分で満たされています。
なので、使い始めの数秒間は、水を流しっぱなしにして、雑菌が繁殖した可能性のある水は流してしまいましょう。
まとめ
せっかく浄水器を使うのであれば、安全に、おいしく使いたいですよね!
そのためにも、カートリッジは必ず交換する必要があります。
節約のためにカートリッジを交換しないでいると、浄水器は、本来の役目を果たさないだけでなく、水質を悪化させる原因となります。
今回紹介した方法をきちんと守り、おいしい水を飲んでいきましょう!
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