仕事を辞めるには何日前に報告するべき?【退職日の有利な条件】

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会社を辞めたいと思ったら、具体的にどのような手続きをすれば良いのでしょうか。

何日前に申し出ればいいのか、退職届はどうやって出せばいいのか、初めてだと戸惑うことも多いと思います。

 

 

そこで今回、会社で人事を担当している私が従業員の立場に立って仕事を辞めるには何日前に報告するべきなのか、退職日の有利な条件なども踏まえて紹介します。

 

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仕事を辞めるには何日前に報告すべきか?

 

どんな理由で辞めるとしても、その会社がどうしてもイヤだと思っても、円満退社を目指しましょう。

それが自分のためです。

そのためにはどうすればいいのか、具体的に計画を立てていくことが大切です。

 

何日前に申し出るべき?

退職の意思を決めたら何日前に申し出るべきか、それには法律と就業規則の両面から考えていきましょう。

 

まず法律上は14日前(2週間前)に申し出れば良いとなっています。(民法第627条第1項)

 

次に就業規則を確認します。

30日前(1ヶ月前)になっている会社が多いのではないかと思います。

引き継ぎなどを考慮した上で決められている期間でしょう。

 

この場合、効力としては法律の方が上なので、退職したい日から遡って2週間前に申し出れば法的には問題ありません。

 

もう一つ確認したいのが、残っている有給休暇です。

どうせならすべて消化したいので、それを考慮して「最終出社日」を考えます

 

例えば20日ほど残っているなら、およそ1ヶ月は休めることになります。

全部消化する場合、5月末に退職するなら4月末が最終出勤日になります。

 

それを考えると、引き継ぎもありますから退職から2ヶ月前の3月末くらいには申し出たいですね。

退職を申し出る時期のポイントをまとめると、下記のようになります。

 

◆ 法的には2週間前に申し出ればOK

◆ 引き継ぎなどを考えたら就業規則にのっとって申し出る

◆ 有給休暇の消化も考えて最終出社日を決める

 

特にトラブルもない職場であれば、就業規則通りにすれば良いですし、すぐにでも辞めたいと思うのであれば法律を優先しましょう。

 

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完全月給制の人は気をつけること

 

「期間の定めのない労働契約」の人は14日前に申し出ればよいのですが、完全月給制の人はこの規定が適用されません。

 

完全月給制とは給与の月額が固定されているため、何日働いても休んでも給料が変わらない、という給与形態のことです。

一般職の人はあまり縁がないと思いますが、管理職の人などはこのケースに当てはまる場合があります。

 

こういった人が月の途中で辞めてしまった場合、1ヶ月働かないのに1ヶ月分の給与を払うことになり、会社が損をしてしまいます。

 

完全月給制の場合は、民法第627条第2項により、次のように退職が認められます

◆ 月の前半に申し出た場合は月末

◆ 月の後半に申し出た場合は翌月の月末

 

ですから、どうしても今月中に辞めたい!と思ったら、月の初めに申し出ておく必要があるでしょう。

 

年俸制の場合は契約満了まで

年俸制の場合は、契約によって勤務する期間が決まっています。

 

この場合も14日前に申し出れば良いという民法の規定は適用されません。

基本的には契約満了日まで退職することは出来ません

 

民法第627条第3項によって、6ヶ月以上の期間で契約している場合、解約の申し入れは3ヶ月前にしなければならないとされています。

 

ですから、年俸制の人は「辞めたい」と思っても、退職が認められるのは最短で3ヶ月後ということになります。

 

派遣社員は契約満了まで

派遣社員の場合も、基本的には契約満了日まで退職は出来ないとされています。

 

ただし、契約をした時の取り決めで、「○日前までに退職を申し出た場合」というような個別の規定があれば、それを適用することが出来ます。

 

ですから派遣社員の人が辞めたいと思ったら契約満了日を確認するとともに、契約時の雇用契約書を確認してみてください。

 

期間満了前に辞めたい場合

しかし、職場の環境が悪いなどの理由で、契約満了日まで我慢できないという場合もあるでしょう。

 

原則として契約期間が決まっている雇用形態の場合は期間中に辞めることは出来ないのですが、会社が合意してくれればその前に退職することは可能です。

 

パワハラらやセクハラ、または病気など、そこで働き続けることが困難な理由がある場合はその旨を申し出て会社に了承してもらえれば希望日に退職ができます。

 

その際は、一方的に不満をぶつけたりするのではなく、「規定ではこうなっておりますが、このような事情があって退職時期についてご相談したい」と誠実に話し合うことが大切です。

 

退職日を明確にすること

法律または就業規則上の規定は分かりました。

次はいつ辞めるか、退職日を明確にしましょう

 

次の転職先が決まっている場合はその会社との調整も必要ですが、まずは自分が辞めたい日をきちんと決めて、それをはっきりと伝えることが大事です

 

そうしないと、

  • 人手が足りない
  • 引き継ぎの時間が取れない

などとずるずる引き止められる可能性もあるからです。

 

「○月○日までに退職したい」ということをはっきりと早めに伝えることで、その後の引き継ぎなどもスムーズにいきます。

例えば7月末日で退職したいなら、6月初め、遅くても6月下旬には伝えたいところです。

 

退職日を決める時に考えたい「有利な条件」とは?

 

退職日によって、ボーナス保険料に影響が出る場合があります。

 

・ 退職金の規定

・ ボーナスの査定月

などをチェックしてみてください。

 

退職金の規定を確認

あと1年、もしくはあと数ヶ月働けば退職金の金額が上がるかもしれません。

退職金の規定や金額を確認してから退職日を決めた方がいいでしょう

 

ボーナスの査定月も考える

ボーナスは夏と冬に2回出る会社が多いと思いますが、ボーナスの支給月以降に辞めた方が、額面だけで考えると得です。

 

ボーナスの査定月は会社によって違うので、会社の規則を確認して欲しいのですが、例えば7月の支給であれば10~3月が査定期間などと決められています。

 

この査定期間に退職届を出すとボーナスに影響するかもしれないので、ボーナスの支給月に退職を申し出る方が無難でしょう

中には、退職の申し出をすると、ボーナスが極端に減ったり、支給されない会社も多くあります。

 

保険料も1ヶ月お得になる可能性がある

厚生年金や健康保険の保険料ですが、資格喪失日は退職日の翌日になります。

例えば5月31日に退職した場合、保険上の退職日は6月1日になり、保険料は5月分まで徴収されます。

 

これが5月30日に退職だと、保険上の退職日は5月31日となり、保険料は4月分までしか徴収されません。

保険料は「資格喪失日が属する月の前月分まで納める」となっているからです。

 

退職後、すぐに家族の扶養に入ろうと考えている方は、1ヶ月分ではありますが、退職日によって保険料を払わなくても済むようになるので、それも考慮した上で辞める日を決めても良いでしょう。

国民健康保険に切り替える人は、逆に損になる場合もあります。

 

会社の繁忙期はなるべく避けよう

年度末や決算期など、会社が忙しく、猫の手も借りたいというような時期に辞めたいと申し出ると、それだけで周りの心証が悪くなってしまうことが考えられます。

 

もし今すぐ辞めたいというのでなければ、会社の繁忙期は避けて報告する方がスムーズに話を進められるでしょう。

 

退職日を決めたらやるべきこと

 

退職日を決め、それを申し出る時期も決めました。

次は具体的に行動に移していきます。

 

まず直属の上司に伝えること

最初に伝えるのは、直属の上司です。

これはどこかに書いてあるものでもありませんが、日本社会のルールだと思ってください。

 

お酒を飲みながら同僚に話したり、仕事の合間に先輩に話すというようなことは避けましょう。

尾ひれがついてどのように上司に伝わるかわかりません。

 

その話の伝わり具合では気持ちよく退職できなくなってしまうこともあるので、事前に人にはもらさないようにしましょう

 

上司に話す場合も、廊下で立ち話をしながら話したりするのではなく、きちんと時間をとってもらいます。

 

なぜ辞めるのか、引き継ぎについてなど上司の方からも聞きたいことがあるはずなので、邪魔が入らないように会議室など落ち着いて話せる場所を確保して、きちんと報告するようにしましょう。

 

何となく「辞めたい」という話をしないこと

辞める話を持っていく時には、きっぱりと話をすることが大切です。

 

「○月○日までに会社を辞めたい」ということを明確に伝えるようにし、「あの~、会社を辞めたいと思っておりまして・・・」など曖昧な調子で話をしないようにします。

 

上司としては「ああ、そうですか」とすぐに認めるわけにもいかず、「不満があるなら改善するから」などと、一応引き止めることが仕事です。

 

ですから何となく話を持っていくと、そのままうやむやになって、辞める時期を逸してしまうということにもなりかねません。

辞めると決めたらきっぱりと話をしましょう

 

退職届の出し方

 

退職を申し出る時に出すのは「退職届」です。

「退職願」ではないので注意してください。

 

「退職届」は基本的に受理しないことが出来ませんから、あなたの意思がそのまま認められます。

 

しかし「退職願」だと「お願い」なので、受理されない場合があります。

そうなるとずるずる退職時期が延びてしまいますので、提出するのは「退職届」です。

 

届を出すときは、後でうやむやにされないためにも中身はコピーして持っておきましょう

 

退職届を会社がなかなか受け取らないという場合もあるでしょうが、法律上は労働者が退職の意思を申し出た時点で効力が発生します。

 

最初にお話しした民法の規定に違反していなければ希望日に退職は出来ますので、安心してください。

 

ただし、退職届は取り下げることが出来ません。

後悔しないようによく考えてから出すようにしてください。

 

有給休暇はすべて消化しても良い?

辞めるとなった時に気になるのが有給休暇です。

数日ならまだしも大量に残っている場合、すべて消化してもいいものかどうか迷うと思います。

 

有給休暇の申し出は、会社は拒否することは出来ませんし、休暇を取る理由を伝える必要もありません。

 

もし残っているならすべて使ってしまいましょう

もしくは買取制度のあるところなら買い取ってもらうのでもいいですね。

 

ただし、法的には問題ないといっても、「明日から有休消化に入ります。出社はしません」としてしまうと、周りの人にも迷惑をかけてしまいます

 

なるべく上司とはしっかり話し合い、引き継ぎのスケジュールも考えた上で有給休暇を申請した方が、円満退社につながります。

 

辞める理由は伝えるべきか?

退職する理由は伝える必要はありません

 

  • 一身上の都合
  • 家族の都合

などで十分です。

 

不満があったとしても、上司にぶちまけることはあなたにとって必ずしもプラスにはなりません。

辞めるまでの期間が辛いものになってしまわないように注意してください。

 

周りへの配慮を忘れないこと

どんなに嫌な会社であっても、人間関係がイヤだったとしても、極力お互いに気持ちよく辞められるように、周りへの配慮を忘れないでください。

 

過去に嫌なことがあったとしても、あなた一人で仕事をしてきたのではありません。

たくさんの人にお世話になってきたのですから、その人達への感謝を忘れてはいけません。

 

社会は人と人とが思わぬところでつながっていたりします。

次の転職先の関係者に、今の会社の人と関係がある人がいるかもしれません

 

自分勝手なスケジュールで回りに迷惑をかけて辞めてしまうと、それが後々響いてくる可能性がゼロではないのです。

 

また、ゴタゴタして辞めるのと円満退社では次の仕事へのモチベーションに差が出ます。

気持ちよく次のスタートを切るためにも、周りとは良い関係を築いたまま辞められるように手続きを進めていきましょう。

 

ずるずると引き止められないために必要なこと

 

辞めたいと申し出ると、たいていの上司は引き止めにかかります。

 

また新しい人に仕事を教えるのは大変ですし、辞める理由によっては自分の評価にも影響が出るからです。

 

しかし、辞めたいと思ったならもうそこでの仕事にやりがいは感じられないでしょう。

ずるずる引き伸ばされても損をするのはあなたです

 

法律上は2週間後に辞められますし、引き継ぎは法的な義務ではありません。

もし、なかなか退職を了承してもらえなければ、労働基準監督署に相談してください。

 

どうしても今すぐ辞めたい場合

どうしても人間関係に耐えられない、もしくは体調が悪くて仕事ができないというような緊急を要する場合は、まず会社に掛け合います。

 

病気の場合は診断書を提出して、すぐにでも辞めたい旨を申し出ましょう。

もしこのままでは自分が倒れてしまうと思うのであれば無理をする必要はありません。

 

あなたが身体を壊しても、会社が責任を取ってくれるわけではないので、自分で自分の身を守る必要があると感じた場合は、少々荒っぽいですが有給休暇を取得してそのまま辞めるという方法もあります

 

契約社員や派遣社員は、期間満了前でも「やむを得ない事由」があれば退職できます

もうダメだと思ったら、無理はしないで自分の健康を優先しましょう。

 

給料未払いならすぐにでも辞めるべき

 

 

給料の未払いが発生していて、辞めるべきかどうか迷っているなら、すぐにでも辞めましょう。

そのような会社は、頑張って働いても未払いを回収できる見込みがありません。

 

このように、労働条件が最初に決めたものと異なる場合は、労働喜寿法第15条第2項により、労働契約を直ちに解除することが出来ます

こんな時は円満退社などと言っている場合ではなく、次の仕事先を探した方が賢明です。

 

損害賠償だと言われた場合

辞めると申し出たら「損害賠償で訴える」などとおどされた、という話も聞きますが、それは明らかな法律違反ですので、毅然と対処しましょう

 

法律上の規定を守って申し出ていればそのような脅しに屈する必要はありませんし、脅しは犯罪ですので、労働基準監督署に訴えると言えば済みます。

そのようなことを言いそうな上司なら、話を録音しておいた方が良さそうです。

 

どんな場合でも円満退社を目指そう

転職したい、辞めたいと思うと、そのことで頭がいっぱいになってしまって、辞めることばかり考えてしまう人もいます。

 

たしかに法律上は2週間前に申し出れば良いですし、それで契約違反になることもありません。

 

しかしそれで本当に良いかどうか、じっくり考えてみてください。

法律上は良くても、社会には暗黙のルールというものがあります。

 

会社を辞めたいと思った理由は人それぞれでしょうが、そのように自分本位な考えで行動する人が、次の会社でうまくいくでしょうか。

 

嫌なことがあったとしても、これまで一緒に仕事をしてきた仲間に気持ちよく送り出してもらった方が、次の仕事先でも楽しく仕事が出来るのではないでしょうか。

 

会社に退職を止める権利はありませんし、辞めるのはあなたの自由です。

でも人として社会のルールは守り、周りの人に配慮できる人であってこそ、次の職場でもいいスタートが切れると思います。

 

まとめ

 

退職というのは、日本人の場合あまり経験がないことなので、手続きに慣れていない人の方が圧倒的に多いものです。

 

ゴタゴタして辞めるとそれが人生の汚点になってしまうかもしれません。

そんなことのないように、周りに配慮し、自分の希望も通しながら計画的に物事を進め、円満退社を目指してください。

 

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