待ちに待った会社の初出勤日は、ドキドキやワクワクなど様々な感情が渦巻いているものです。
そして初日に必ず行なうことが、自己紹介ではないでしょうか。
中学校や高校の入学時にも行なったことがあるかもしれませんが、会社での自己紹介は一味違います。
だからこそ、どんな自己紹介をすればいいのか悩んでしまう人が多いものです。
そこで、営業職に15年以上携わってきたベテラン営業マンの私が、接客のプロ目線で「理想の自己紹介」を紹介します。
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自己紹介の2つのポイント
自己紹介は大きく分けて、次の2つのポイントがあります。
自己紹介の2つのポイント
1.話の内容(どんな内容を話せばいいの?)
2.話し方(どんな風に話せばいいの?)
好印象を持たれる自己紹介は、「話の内容」がまとまっており、「話し方」も堂々としているものです。
それでは、この2つのポイントについて、詳しく見ていきましょう。
話の内容(どんな内容を話せばいいの?)
上司が「ぜひ、うちの部署にあの子が欲しい!」と思ってもらえるような、理想的な自己紹介をするためには、何を言うのか、話の内容が大事になります。
ポイントは、自己紹介を「名前や年齢だけ」といった淡白な話にするのではなく、「自分の人生をストーリーで語る」ことです。
自己紹介をストーリーで語るコツ
自分の人生をストーリーで語るコツは、自分の人生を「 過去 → 現在 → 未来 」の時系列で語ることです。
「過去から現在までのこと」、「現在から未来のこと」、というように2つに区切って話をすると、話の流れが分かりやすく理想的です。
過去 → 現在 : これまでどういう人生を歩んできたのか
現在 → 未来 : これから将来、どうなりたいのか
それでは、この2つの区切りを詳しく見ていきましょう。
(過去 → 現在)これまでの経歴
ここでは、自分自身のこれまでの経歴を話します。
まずは、自分の名前をしっかり伝えることからスタートします。
そのあと、出身の高校や大学、特技なども踏まえて話すとより良いでしょう。
ポイントは、話の順番を過去から現在に向けての時系列で語ることです。
大学時代の話をした後に、小学生時代の話をしても、時系列が逆で理解しにくい話になります。
あまり多くは話さずに、趣味なら趣味のことにポイントを絞って、これまでどのようにその趣味と関わってきたのかを話します。
あれもこれも話をしていては、話にまとまりが無くなってしまいます。
(現在 → 未来)これからの展望
ここでは、会社に入ってからやりたいことなどを話しましょう。
こんな仕事がやりたい、どんな部署を希望しているなど、大きな理想を言う必要はありません。
会社に貢献できる人になりたい、人として成長したいなど、些細なことで構いません。
向上心があることをアピールすることが大切なのです。
そして最後には会社の上司や先輩に迷惑をかけるかもしれないが、指導をお願いする旨を伝えましょう。
自己紹介の話の長さは?
自己紹介の話は長すぎず短すぎず、内容がはっきりしているものがベストです。
時間にして、2~3分が理想的です。
伝えたいことがありすぎて長くなってしまうよりも、要点を決めて話すことができる人のほうが、仕事も要領良くこなすことができると判断してもらうことができます。
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話し方(どんな風に話せばいいの?)
話の内容も大事ですが、この話し方も自己紹介の大事なポイントになります。
同じ内容の話をしていても、話し方が違えば、全く違うように相手に伝わってしまいます。
それでは、話し方の10のポイントを詳しく紹介していきます。
大きな声で明るく
まずは大きな声で明るく自己紹介することを心がけましょう。
新入社員のあなたができることは、元気がある!とアピールすることです。
初日から暗い印象を与えてしまっては、どんな会社でもいい人材を採用したと思われません
まずは、明るく活気に満ちているイメージを第一に考えましょう。
笑顔で
どのような言葉で言うかより、どのような表情で言うかの方が相手に気持ちが伝わります。
せっかく「これから頑張ります!」という想いを伝えても、表情が暗かったり、無表情だと、やる気のない印象になってしまいます。
緊張して笑顔が作れない場合、口角を少し上げ、リラックスして柔らかい表情で話しましょう。
背筋を伸ばす
自己紹介では、背筋を伸ばし、少し胸を張って話しましょう。
これだけで、やる気を感じる自己紹介になります。
逆に、猫背は暗い印象を与えてしまうので、要注意です。
最初に挨拶する
新入社員の人数が多いため、印象を良くしても先輩方の記憶に残らないのでは?と心配なあなたは、最初に挨拶をするようにしましょう。
やはり人間は、最初に話す人の顔や印象が残るものです。
新入社員の中で埋もれてしまうのが嫌なのであれば、他の新入社員よりも一歩リードできるように最初に自己紹介を済ませてしまいましょう。
顔をきちんと見る
大人数の上司や先輩の前で自己紹介をするのであれば、恥ずかしがらずにきちんと前を向いて挨拶をするようにしましょう。
この時遠くを見るのではなく、人の顔をきちんと見て話すことができればベストです。
自己紹介の最中に目線をチラつかせてしまうと、落ち着きのない印象を与えてしまいます。
きちんと人の顔を見ながら挨拶ができるように、恥ずかしいという気持ちは捨ててしまいましょう。
身だしなみを整える
第一印象は見た目も関係してくるものです。
そのため身だしなみはきちんと整えておくようにしましょう。
髪型や服装など、ピシッとした印象を与えるためにも、朝は早めに起きて自分の準備に時間をかけるようにしましょう。
プラスの言葉を使う
自己紹介では、マイナスな言葉よりもプラスの言葉を使うようにしましょう。
プラスの言葉では明元素、マイナスの言葉では暗病反が有名です。
マイナスな言葉使いは、聞いている人に暗いイメージを与えてしまいます。
実際にマイナスの内容のことであっても、肯定的な表現を使いましょう。
プラスの言葉、マイナスの言葉として有名な明元素、暗病反の例は次のとおりです。
明元素
ありがとう、簡単だ、頑張ります、充実している、楽しい、お元気さま、すばらしい、できる、すてきだ、やってみよう、挑戦します、まだ若い、努力します、おもしろい、うれしい
美しい、おいしい、きれいだ
暗病反
忙しい、いやだ、できない、つまらない、まずい、どうでもいい、疲れた、やってられない、つらい、不幸だ、どうせ、どうしよう、難しい、困難だ、やりたくない、苦しい、ダメだ、もう年だ
自慢話はしない
自己紹介は、あくまでも謙虚に、「教えて下さい」という想いをアピールするようにしましょう。
できる自分をアピールしない方が、上司としても接しやすい印象になります。
自己主張は実力をつけて、上司から認められてからでも遅くはありません。
新人のうちは、自己主張するよりも、先輩から多くのことを学びましょう。
実際、できる人物ほど自慢しないものです。
自分の名前に関する小ネタを入れる
自己紹介の挨拶の中に、自分の名前に関する小ネタを入れるのは、自分の顔と名前を覚えてもらうのに効果的です。
自己紹介も複数名、いっぺんにされると聞いている方も覚えきれません。
名前に関する小ネタを盛り込むことで、自分の名前をストーリーと一緒に関連付けて覚えてもらえるので、一石二鳥です。
例えば、田中という苗字なら次のように言います。
本日入社いたしました田中と申します。
小さい頃から背が高く、電信柱のようと言われていたので、あだ名は田(デン)中(チュウ)でした。
みなさん、デンチュウと呼んで下さい。
言いながらお辞儀はしない
自己紹介の最初と最後はお辞儀です。
多少、自己紹介の話で失敗しても、最初と最後のお辞儀をしっかりすることで、自己紹介の締りが良くなります。
ここでのポイントは、「よろしくお願いします」と言い終わってから、お辞儀をすることです。
これが正しいお辞儀の仕方です。
たまに、「よろしくお願いします」という声と同時にお辞儀してしまっている人を見かけますが、これは正しいお辞儀の仕方ではありません。
自己紹介の例文
自己紹介について紹介しましたが、実際に文章にするイメージができないという人もいるでしょう。
そんな人のためにも、職場での自己紹介の例文を3つ紹介していきます。
例文1
本日から配属になりました、○○と申します。
◯◯大学出身で、特技は高校時代から続けている野球です。
休日はよく草野球のチームで体を動かしています。
早く会社に慣れて先輩方に貢献していけるように努力しますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。
例文2
本日入社いたしました○○と申します。
私は小さいころから実験が大好きで、大学では応用物理学を専攻しました。
この大学時代に学んだ知識や経験を活かし、会社での研究開発に取り組んでいきたいと思います。
今回、就職活動では本当に苦労しましたが、本日、社会人としての第一歩を、この会社で迎えられたことを嬉しく思います。
一日でも早く皆さんのお役に立てる人材になるよう、精一杯頑張りますので、よろしくお願いいたします。
例文3
このたび、○○課で働かせていただくことになりました○○と申します。
趣味はテニスで、今でも○○選手の大ファンです。
地元で開催される大会はいつもチェックしており、参加できる大会にはほとんど参加しています。
体力と気力だけは誰にも負けない自信がありますので、ビシバシ鍛えてください!
まだ右も左も分からない状態ではありますが、1日でも早く仕事を覚え、会社に貢献できる人材として活躍できるよう頑張ります。
簡単な文ですが要点はまとめられており、わかりやすいですよね。
自分自身を紹介することは何よりも難しいことになると思いますが、自分自身のことを誰よりも理解しているのは自分になります。
自分にしかすることのできない自己紹介をしてみましょう。
まとめ
出社初日にした挨拶で、その後の会社での立ち位置が決まると言っても過言ではありません。
上司や先輩といい関係を築いていくためにも、自己紹介の仕方には注意して、良い印象を与えることができるように気をつけましょう。
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