一度怒りだしたら止まらない、いつまでもイライラが続く、こんな状況は周りも、そしてあなた自身をも幸せにしません。
怒りにまかせて感情的に怒鳴り散らし、後悔したことは誰でもあるのではないでしょうか。
その怒り、自分でコントロール出来るようになったらいいと思いませんか。
じつは、アンガーマネジメントという、その怒りをコントロールする方法があります。
今回は、そのアンガーマネジメントの方法と、その代表的な手法の1つである「6秒ルール」について紹介します。
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アンガーマネジメントとは
誰だって、腹が立つことはありますし、イヤなことに遭遇してネガティブな感情がわいてくることだってあります。
でも、感情の赴くままに怒りまくっていたらどうなるでしょうか。
喧嘩はエスカレートするし、いつまでもイライラしっ放しで、全くいいことはありません。
その、怒りやネガティブ思考をコントロールすることを「アンガーマネジメント」といいます。
40年ほど前にアメリカで生まれたメソッドで、軽犯罪者の更正ブログラムなどに使われています。
怒りのデメリット
怒ると一時的にはスッキリします。
しかし、怒ったことに対する後悔や、相手との関係がギスギスしてしまうなど、どちらかというとデメリットの方が大きいのではないでしょうか。
また、血圧が上がるなど、健康面でもいいことはないのです。
怒りにもメリットはある
では、絶対に怒らない方がいいか、というとそうでもないんですね。
皆さんも経験があると思いますが、怒りによってエネルギーが生まれるということがあります。
負けた悔しさからさらに上を目指して頑張る、という向上心は「怒り」が土台になっています。
怒りを感じること、それ自体が決して悪いことではないのです。
大事なのは、怒らないということではなく、怒りをコントロールするということです。
怒りをコントロールすることのメリット
「攻撃は最大の防御なり」といいますが、怒りの問題はその攻撃性です。
怒りっぽい人は、人を攻撃することで実は自分の弱さやコンプレックスをカバーしていることも少なくありません。
ただ、怒りにまかせた言動は良い人間関係を築く上でプラスになりませんし、怒ってばかりいるとネガティブな思考に支配されてしまいます。
アンガーマネジメントは、感情的に怒るのではなく、適切な怒り方を身につけて無駄なことで怒らない、怒りを上手にエネルギーに変えるなど、感情をうまくコントローする技術を身につけることなのです。
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6秒ルールとは
アンガーマネジメントの一つに、「6秒ルール」というものがあります。
これは、人は怒りを感じると、最初の6秒で最もアドレナリンが放出されることから、この6秒さえやり過ごせれば怒りをコントロールできる、というものです。
6秒数える
オーソドックスですが、ゆっくり6秒数えてみてください。
意外と難しいことが分かると思います。
怒りっぽい人はこの6秒を我慢できずに「気がついたら手が出ていた」ということが起こるのです。
目を閉じて深呼吸をする
意識を自分の中に集中し、目を閉じてゆっくり深呼吸してみてください。
自律神経の副交感神経が優位になってくるので、気持ちもリラックスできるはずです。
いったんその場を離れる
物理的に距離を置くというのもひとつの方法です。
一度その場を離れ、頭を冷やしましょう。
カウントバック
100から3を引いて、さらにそこから3を引いて、という計算を繰り返します。
少し頭を使う計算をすることで、冷静さを取り戻す時間を確保します。
冷たい水を飲む
冷静さを取り戻すために、ゆっくり水を飲んでみましょう。
水が喉を通って入っていく感覚に意識を集中してみてください。
シンプルな方法ですが、感覚に意識を集中することで、怒りの感情をコントロールする方法は仏教を始め、多くの感情コントロール手法に取り入れられている効果的な手法の1つです。
近くにあるものを観察する
その場を離れられない状況だった場合は、デスクにあるものなどの形、デザイン色などを一つ一つじっくり観察してみます。
それによって怒りから意識を離し、6秒をやり過ごします。
自分で怒りをコントロールするために
他にも、最初の6秒をやり過ごしつつ、自分の怒りを振り返りながら、怒り体質を変えていく方法があります。
怒りに温度を付けてみる
腹が立ったとき、今の怒りは何度くらい?と0~10度の間で温度を付けてみます。
そうやって温度を付けているうちに、「この間もこの件で怒ったな。その時は8度くらいだと思ったけど、今考えてみるとそうでもない」など、怒りを客観的に見られるようになってきます。
アンガーログ「怒り日記」をつける
自分が何に対して怒ったのか、その場ですぐにメモします。
この時、原因や対策などを考える必要はありません。
同時に怒りの温度もメモすることで、それを後から読み返すと、どんなパターンに腹を立てているのか、何に怒りやすいのか、という自分の傾向が見えてくると思います。
それが見えてきて初めて、怒りへの対策を考えればいいのです。
事前にこうしておけば腹を立てなくて済むな、ということがわかってくるでしょう。
他人との違いを受け入れる
他者に対する怒りの元は、自分の価値基準と合わないということが多いものです。
例えば、職場で雑用をするのは新人の仕事なので、部下にコピーを頼んだとします。
この時、部下に「自分でやればいいのに」という態度をされたら腹が立ちますよね。
しかし、ここで感情的になって怒ってはいけません。
「コピーは新人の仕事。やって当たり前」というあなたの価値観を押し付けてはダメなのです。
感情的になって怒っても「うるさい上司だ」くらいにしか思われません。
コピーを取ることで他の人の仕事を垣間みることも出来るなど、雑用も重要な仕事であるということを言葉で伝えて、理解をしてもらうことが重要です。
何事も自分の基準で考えてしまうと、他人の基準とずれた時に我慢が出来なくなってしまいます。
「自分が正しい、相手が間違っている」という姿勢ではコミュニケーションも難しくなります。
まずは自分の基準が世間の基準ではないということをしっかり認識することと、どうしても許容出来ないことは最初にきちんと伝えておく、ということが大切なのです。
まとめ
大事なのは怒らないことではなくて、怒りという感情に飲み込まれないこと。
たった6秒をやり過ごせば、物事を理性的に解決することが出来ます。
怒りをコントロールし、ネガティブな感情も自分のものとしてプラスにしていけるようになれば、あなたの器はひと回りもふた周りも大きくなることでしょう。
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