運動を始めようとしている、あなた。
どんな運動が身体に1番いいのか調べているうちに「有酸素運動」と「無酸素運動」という2種類の運動があることを知ったと思います。
「自分にとっては、どっちの運動が良いのかな?」と悩んでしまったことでしょう。
そこで今回、これら2つの運動の違いと、どちらの運動を先にするかの順番についてを紹介します。
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有酸素運動とは
有酸素運動とは、肺から取り込んだ酸素を使って、糖質や脂肪を分解・燃焼し、エネルギーを作り出す運動をいいます。
運動の負荷としては、それほどキツイものではありません。
そのため、長時間、運動し続けることが可能であり、体脂肪を減らしたい人にとってはおススメめの運動です。
日常会話をしながら行える運動であれば、有酸素運動と考えてもらって問題ないでしょう。
この有酸素運動は、20分以上継続して運動することで効率よく脂肪を燃焼できます。
有酸素運動とは、どのような運動?
有酸素運動として以下のような運動があります。
・ノルディックウォーキング
・ジョギング
・サイクリング
・軽いエアロビクスダンス
・傾斜の緩い山の登山やピクニック
有酸素運動のメリット
有酸素運動のメリットは、大きく分けて4つの効果があります。
ダイエット効果
まず、ダイエット効果として、有酸素運動は脂肪を分解、燃焼します。
脂肪が分解、燃焼されるために血糖値が上がり、食欲も抑制されます。
また、筋トレ(無酸素運動)には劣りますが、運動することにより基礎代謝も高まります。
美容効果
運動することで、新陳代謝が高まり、美肌になります。
汗をかくことで、水分の循環が良くなり、体のむくみも解消されます。
運動により腸が刺激を受けるため、お通じも良くなります。
肉体的な効果
有酸素運動をすることで、体力がつき、疲れにくくなります。
また、血行が良くなることで、疲労物質(乳酸)が除去され、疲労が回復します。
運動により適度な疲労感を感じるため、寝付きや寝起きが良くなります。
適度な運動は生活習慣病の予防にもなりますし、免疫力も向上します。
精神的な効果
汗をかくことは、リフレッシュ効果があるため、ストレス発散になります。
また、運動することで分泌されるドーパミンが、やる気を引き出してくれます。
有酸素運動のデメリット
ダイエットとしての脂肪燃焼効果は持続しない
無酸素運動の場合、運動により筋肉量が増加すると基礎代謝量が増加し、寝ている時でもカロリーを消費してくれます。
しかし、有酸素運動はこのような脂肪燃焼効果の持続性がありません。
有酸素運動は、運動中に、ずっと脂肪が分解され燃焼し続けますが、運動を止めてしまえば、同時にカロリー消費も止まってしまいます。
消費カロリーが少ない
有酸素運動で消費されるカロリーは、想像しているよりも多くはありません。
1日の消費カロリーのうち、無酸素運動による基礎代謝が7割、有酸素運動による代謝は3割程度しかありません。
たとえば、成人男性が30分間のランニングをしても、消費されるカロリーは300~400キロカロリーです。
1kg痩せるのに7200キロカロリーを消費することが必要なため、ランニングだけで1kg痩せようと思ったら、9~10時間、走らないといけないことになります。
有酸素運動と食事制限だけでは上下の筋肉のバランスが悪くなる
ランニングのような有酸素運動では、下半身が主に鍛えられ、上半身の筋肉はあまり鍛えられません。
有酸素運動では、鍛えられない部位が出てくるため、その部位を意識して鍛えていくと、全身をバランスよく鍛えることができます。
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無酸素運動とは
無酸素運動とは、大きな力や瞬発力を必要とする運動のことを言います。
強力な力を出すために、酸素を必要としないエネルギー燃焼を使用して行う運動です。
使われるエネルギーは主に糖質であり、短時間の運動しかできません。
無酸素運動を実施すると筋肉量が増えていきます。
人間の身体でカロリーを一番消費するのは筋肉です。
そのため、筋肉量が増えると一日に消費されるカロリーが増えてくれます。
その結果、体脂肪を落とすことができるのです。
人の身体は安静時には糖質よりも脂肪を優先に使おうとします。
ですから、消費カロリーの高い身体を手に入れられれば、日常生活を送るだけでダイエットが成功してしまうのです。
無酸素運動とは、どのような運動?
無酸素運動として以下のような運動があります。
・短距離走
・中距離躁(400m走など)
・ロードレースのスプリント
無酸素運動という名前がついていますが、呼吸が必要なくなっているわけではありません。
エネルギー燃焼時に酸素をつかわなくなるから「無酸素」と名前がついております。
無酸素運動のメリット
アンチエイジング効果
筋トレなどの無酸素運動を実施することで人の身体は成長ホルモンを分泌させます。
この成長ホルモンには、脂肪の燃焼を促す、筋肉を維持・向上させる、基礎代謝を上げるなどの効果がありアンチエイジングに効く言われています。
脂肪燃焼の促進効果
無酸素運動によって分泌された成長ホルモンは、脂肪の燃焼効率を高める作用があります。
そのため、有酸素運動の前に無酸素運動を実施し、成長ホルモンを分泌させておけば、より効果的に脂肪を燃焼させることができます。
運動後の代謝が高まった状態が持続する
運動の強度にもよりますが、運動後32時間~48時間は、代謝が高まっている状態が持続して、カロリーを消費し続けてくれます。
スタイルが良くなる
痩せるだけでなく、メリハリの効いた美しいラインの体になります。
これは痩せるだけではできないことであり、適度な筋肉があってこそ、美しいスタイルを手に入れることができます。
無酸素運動のデメリット
ケガのリスクがある
特に、筋トレなどは正しいフォームや、適正重量を見極める必要があります。
これを見誤ると、体に無理な負荷がかかり、脱腸やヘルニアの原因になります。
私も昔、トレーニングの負荷を間違え、無理な力をかけすぎたために、ヘルニアになった経験があります。
繰り返して行う運動であり、限界に挑戦する運動であるからこそ、正しい方法で行わなければケガにつながります。
トレーニングするための環境が必要
効果的な無酸素運動を行うには、少しずつ負荷を上げていくような運動が効果的です。
しかし、こういう運動はスポーツジムなどのマシンを利用しない限り、環境を整えることはなかなか大変です。
私の場合、スポーツジムに通うことで、この問題はクリアできました。
専門のマシンが数多く置いてあり、トレーナーの人たちもいるのでアドバイスを受けることもできますので、スポーツジムはおススメします。
「知識」が必要
無酸素運動は、正しい知識を学び、適切な順序で運動、回復を繰り返すことが理想です。
間違った方法で運動すると、運動すればするほど筋肉が痩せていくということにもつながります。
超回復という言葉もあるように、無酸素運動は運動すべきタイミングや期間があるので、まずは正しい知識を学びましょう。
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有酸素と無酸素の境目は?
有酸素運動と無酸素運動を分けて説明しましたが、実際の運動では有酸素運動と無酸素運動が同時に起こっています。
人間がエネルギーを発生させる時に・リン酸系・解糖系・有酸素系の3種類があります。
このうち、酸素を利用してエネルギーを発生させるのが、「有酸素系」のみであり、このエネルギー発生を主に使う運動を「有酸素運動」と呼びます。
そして、酸素を利用しないエネルギー発生である「リン酸系」「解糖系」をメインで使う運動を「無酸素運動」と呼びます。
このエネルギー発生は運動負荷量によって切り替えられるため、人によってどの割合で運動しているかは違いがあります。
ですので、同じ運動でも違う人が行うと有酸素と無酸素の比率が変わることがあるので注意してください。
有酸素運動になる運動強度は「会話をしながら継続できる運動」と覚えておけば判断しやすいです。
一人で運動する場合は歌を歌いながらできる運動であれば有酸素運動です。
ちなみに、プロのマラソンランナーがフルマラソンを疾走するときは、無酸素運動の機能を十二分に使っていると言われています。
目的に応じた運動の順番
有酸素運動と無酸素運動は、どちらから実施すればよいのでしょうか?
目的に応じた順番を紹介します。
ダイエットや筋力アップを目的とする場合
ダイエットや筋力アップを目的とする場合は、有酸素運動の後に無酸素運動を行います。
無酸素運動により分泌された成長ホルモンが脂肪の燃焼効率を高めるだけでなく、最初におこなう無酸素運動により、血液中の糖質を消費してしまうことで、後から実施する有酸素運動ですぐに、脂肪を分解、燃焼させることができます。
持久力アップや有酸素運動そのものの記録向上を目的とする場合
逆に、ダイエットや筋力アップを目的としていない場合は、有酸素運動の後に無酸素運動を行います。
マラソンや水泳などの有酸素運動で記録の向上を狙う場合、先に無酸素運動をしてしまうと、エネルギー不足となり、有酸素運動の練習になりません。
この場合、有酸素運動をした後に、無酸素運動をする方が効果的に持久力を上げたり、記録の向上に挑戦できます。
まとめ
有酸素も無酸素もどちらもメリットがあります。
好きな方を選びつつ、慣れてきたら両方やるようにすると効率が上がります。
運動習慣がない人は、有酸素運動から始めるのがおススメです。
何よりも簡単なものからはじめてみましょう。
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